九転び十起き~転んでもただでは起きないアラフィフ独女の仕事珍道中日記~

大したキャリアもなく、お金持ちでもないのに、とにかく呆れるくらい仕事を転々としている、40代後半女の赤裸々な仕事や転職にまつわる話を綴っていきます(こんな人もいると言うことで💧)。現在は派遣で働いています。

本当に人手不足なの??

政府が外国人労働者を積極的に雇用することを奨励しているようですね、人手不足を原因にして。
でも…日本人は相変わらず仕事を探してる人多いですよ。特に中高年で。
私の周りや、ブログ主さんでもかなり求職されてる方々がいますし。
単に人手不足なら、そう言う人々がすんなり転職出来ると思うのです。

しかし、今は雇用する側と仕事を求めている側で大きな隔たりがあって、なかなか転職に至らないケースが多いようです。
これは双方に問題があるのですが。

まず雇用側。
はっきり言って、現在求職している職はブラック臭の濃い企業が多い上に、求めてる年齢層も若い世代を求めています。
でも…今の若者は、そう言う企業にはそっぽも向かない。
かと言って高齢の人材は求めていないんですよね。
それで人手不足を嘆いています。
若い人材が欲しいなら、それ相応の条件を提示しないと、今の時代は無理なのに、未だに古い時代の価値観を引きずっている。
意外とそのような企業は多いのではないでしょうか。
もう少し中高年にも目を向けて欲しい。


そして仕事を求めている側。
まぁ慎重になるのも分かるし、選り好みしたくないのも分かる。
でも…自分のキャリアや経験を棚に置いて、高望みしたり、条件を選んでいるパターンが多い気がします。
これ、結婚相手を探すのに本当に似ていると思います。結婚相手も妥協できない、と言う人多いでしょ。ただ結婚は、条件が合わなければ未婚でも生きていけます。
でも、仕事はそんなわけにはいかない。

よほどお金持ちか、生活に余裕がある環境である以外は、仕事はしていかなくてはなりません。
そうでないと、生活していけなくなるのです。
それでも、理想の仕事や会社を求めて、さ迷い続ける。
まだ仕事を続けながらならいいのですが、無職だと後がないのに、それでも理想を追い求める。

私は働ければ雇用状態はこだわらないのですが、中には正社員でないと、とこだわる人が多い。
確かに正社員だと安心感はあるし、とりあえず生活の保証にはなります(最近はそうでないパターンもありますが)。
でも、少し回り道するのもアリだと思うのです。
契約社員やパート、派遣などで少し経験を積んで、正社員として働く足場を固めたり、あと最近はその経験が直接雇用に繋がる場合もありますし。

あと、休みは完全週休2日でないとダメとか、ボーナス支給は絶対とか、ある条件にこだわる人々も多いです。まぁ一つくらいならこだわってもいいと思うけど、そう言う人たちは、新卒の求人でもなかなかないのでは…と言うほど幾つかの条件にこだわっているので、それらが一つでも欠けてると、無理となる。
そうなると決して仕事は決まらないのに。
100%無理、とまで行かないけど、超狭き門と言えるでしょう。

あと、工場系の仕事や、介護など体力を使う仕事を「体力がないから無理」と言う人も多い。
確かに体が弱い人には苛酷な仕事です。
でもそう言う人で実際に体力がない人って少ないと思いますよ。
体力がない、と言うより、根気がないとでも言うのでしょうか。
本当に切羽詰まっていたら、体力仕事を選ばざるを得ない場合もあります。
キツいのは当たり前。
それでも人間、ある程度慣れてくると何とかなるものなんです。
あと、火事場のバカ力的なものが出てくる場合もあるのです。

本当に体力のない人には勧めませんが、自称体力のない人には、とりあえず1ヶ月でもやってみてと言いたいです。それで無理なら辞めてもいい。
でも大体結構何とかなるものなんです。

苛酷な工場仕事には、外国人労働者が増えていると言います。
私はこれまでほぼ工場仕事ですが、結構外国人労働者がいました。大体アジア系の若い女の子ですね。
彼女たちの多くは、故郷にいる家族の為に日本に来て働いている模様。
なので皆真面目で、性格もいい。
これからは工場では彼女たちのような社員が主力になるのではないでしょうか。

それはそれで悪くはないのですが、日本人でも充分に働ける内容です。
多分給料が悪い、とか条件が悪いので働きたくないのだろうなと思われます。
今の日本の若い子にはニートが多いと言いますが、工場では働く位なら、バイトでいいやとか思うんでしょうね。

今は医師や警察官、消防士やパイロットのような専門職でもなかなか若手が集まらないそうです。
これらの仕事は安定はしているのものの、24時間365日ずっと稼働してるので、休みが安定せず、緊急性のある仕事だからだそうです。
それにいずれも命に関わる仕事でもありますし、責任感がないと勤まりません。
そう言うのも、若い人たちが避ける理由なのかもしれません。

一方、今若者たちに人気のある職業はユーチューバーだそうです。
ネット社会故の人気なのでしょう。
ただ、ユーチューバーも才能がないと難しい仕事だと思うのです。
ネットの中で、誰とも関わらず作業ができるのは魅力かもしれません。
今の世の中、そんなユーチューバーばかりになったら…と思うと恐ろしいです。

更に、いわゆる職人が激減していて、かなりの分野で後継者不足が深刻になってます。
ほとんどの職人は高齢化で、後継者がいない状態。
こうして日本の文化も廃れていくんだな、と溜め息が出ます。こちらの世界にも外国人が進出してますよね。彼らはとても研究(勉強)熱心で、日本人よりも日本の文化に真摯に向き合っていて、頼もしいです。

恥ずかしい話ですが、私がもし、学生に戻って就職活動をやり直せるとしたら、日本の伝統工芸に携わる職人になりたいと思ってます。
日本の良い文化を、伝えていくってとても素晴らしいではないですか。
勿論その道は厳しいですし、給料も良くない世界です。でも、一生その仕事で生きていけるわけですし、自分の誇りになると思うんですよ。
特に伝統文化が盛んな地域で生まれ育ってきたから、余計にそう思います。

こう書いていると、日本の企業のほとんどが人材不足なのは明らかです。
しかし、それをカバーする人材が少ない。
なのに職を求めている人は溢れているのに関わらず皮肉なものです。

今当たり前に大学に進学する人が多いけど、そう言う伝統工芸や専門職の人員を養成する学校なんか開設すればいいのに、と思います。
無駄に大学で役に立たない勉強をするよりも(日本のほとんどの大学は無駄だと感じます)、そちらの方が余程役に立つと思うんだけどな。
そう言う方面で税金を使って欲しいな。

あと、仕事を探してる側にももう少し柔軟性が欲しいですね。
選り好みせず、現在の自分の丈に合った仕事から始めるのも悪くはない。
選り好みしているうちに、だんだん自身の幅を狭めて、本当に働ける仕事そのものがなくなる可能性があります。
なので、妥協するのも必要です。
アラフィフ過ぎの転職は、プライドは一切捨てて、覚悟を決めて臨まないと、決して前には進めないですよ。

過去の栄光やキャリアに囚われているうちは、難しいだろうと。
現にそれに拘って前に進めない人、たくさんいますから。
私もそんな頃がありました。
ただ焦るばかりで、本当に前に進めなくて、現実を嘆いてばかりでした。
そんなことしても、無駄なのにと今なら思いますが。

今はプライドは持たず、自分の身の丈に合った仕事に就けてると思います。
それで満足してるわけではありませんが、仕事があると言うだけで安心感があります。
もう、無職で仕事探しはしたくありません。
とは言え、今心配なほど暇で、自分の立場に危機感があるので、常に求人を眺めていますが。
今怖いのは、リーマンショックのような大きな不況が訪れないか、と言うことです。
そうなると、またあの無職の恐怖が蘇ります(私はリーマンで仕事を失ったので)。

これから日本の雇用はどうなっていくのでしょうか。10年後20年後、工場は外国人だらけになり、専門職の人材は減り、伝統工芸の多くは廃れ、若者はニートだらけ、になっていなければいいのですが。