今更…ですよね💧
先日、いわゆる氷河期世代(30代後半~40代半ば位)に対する支援対策を発表してましたが、それを聞いて「何で今更」と思った方は、私だけではない筈。
確かに無対策だと、明らかに貧困者だったり生活保護の該当者が増えるのは事実ではありますが、安易すぎるな、と言う気がします。
果たして、彼らがきちんと働ける仕事があるのか。
30代で、専門的な分野の仕事であればまだ需要はあるかもしれませんが、正直言って厳しいと思います。
多分その世代が働きたい仕事は、若い世代が働きたい仕事と被ると思われます(事務などデスクワーク)。そうなると、余程のキャリアや経験がない限りは大概若い世代を採用すると思います。
中には、40代でも積極的に採用したいという企業もあるとは思いますが、そんな場合もやはり、経験や実績、或いは人間性(40過ぎると周りとうまくやっていけるかどうかは、意外とチェックされる)などを重視してくると思われます。
あと、40代以上で採用される企業はブラック気質のある所が多いのは否めない事実です。
そこで競争を勝ち取るには、かなり厳しい道のりが待っていると思われますし、例え勝ち取ったとしても入社後に待っているのは、想像以上に大変な環境だと思われます。
昨今の正社員は、すでに疲弊してます。
非正規が増えたため、責任ある仕事や、仕事以外の例えば、大事ない会議の出席などは全て社員がこなさないといけません。ただ単に仕事だけに集中していればいい訳ではなく、あらゆる雑務をこなしたりした上で、更に非正規の仕事のフォローをしなくてはならない場合も。これでは疲弊も無理はない。
こんな姿を見ていて、「正社員になりたい」と思う人は少ないと思われます。
確かにその分給料やボーナス等に反映されてるとは思いますが、そこまでして…と尻込みしてしまうのも無理はありません。現に私はそう思っています。
例え給料が安くても、責任のある仕事や、非正規のフォローに時間を割く位なら、責任のない立場で、与えられた仕事を黙々とこなす方がストレスも溜まらないし余程いいですから。
但し余裕のある時には、出来る範囲で社員の方のフォローはするつもりですが。
これまで非正規で働き続けてきた氷河期世代の方々に、今更責任のある立場ではいどうぞと仕事を与えられた所で、どこまでやれるかという周りの目は、避けられないと思います。
そこで、気にせず粛々と業務をこなせる人は恐らく少数派だと思われます。
そこまで腹を据えて働ける人が多いなら、それは支援対策としてうまくいくでしょう。
しかし、ほとんどの人は結局疲弊してしまい、下手すると先日61万人と発表された引きこもり予備軍になる恐れもあります。
そうなると、せっかくの対策も焼け石に水であります。
確かにこの世代は、他の世代に比べると、なかなか就職で上手くいかず、多くの人が挫折せざるを得なかった。
しかし、その一方でその荒波を乗り越えて頑張った多くの人々もいます。その中には新卒では失敗したけど、その後自分の道を切り開き、苦難して乗り越えたと思われる人も。なので厳しい言い方をすれば、いつ卒業したとかは単なる言い訳に過ぎないとも言えます。
何が言いたいかと言うと、氷河期世代だから仕方がないとか、生まれた時期を呪いたいとか、思考が後ろ向きな人は、例え政府が対策を取ったところで、結局これまでと同じような道を辿る事になる可能性が高い気がするのです。
もちろん、非正規でも腐らずに必死に頑張ってる人や、コツコツととキャリアを積んでる「報われない」人々に対しては、正社員としての道筋をつけるべきです。
でも、諦めモードで惰性で働き続けてきて、いざ正社員として働くことになると、結局「ああではない」「こうではない」となってしまいそう。
元々、氷河期世代でなくても、40代以降になると無駄にプライドが邪魔をして、何かにつけて言い訳をする人が一定数います。
バブル世代以上の方に多い。
この世代は氷河期世代とは逆に、何の苦労もなく就職できたけど、その分ポンコツ社員も多い。
その世代が今、早期退職などでかなり窮地に追い込まれています。
そして、転職活動では、かつてのキャリア(仕事そのものと言うより、在籍年数と言うべきか)にこだわって、苦労する。そりゃ仕事のキャリアがないくせに、無駄に正社員の立場が長いだけだとそうなるわ。でも当の本人はそれを理解しておらず、何でこんなにキャリアがあるのに…って勘違いしてる(ハロワの中年男性にこの手の人が多い)。
氷河期世代はそんなバブル世代を反面教師として眺めていると思いますが、根っこはどちらも変わらないのかも。
結局、世代とかどうとかではなく、その人の資質の問題なのかな。
とは言え、氷河期世代で苦労してキャリアを重ねてきたり、地道に努力してるけど報われない人たちには、是非救いの手を差し伸べて欲しい。
中には正社員よりも余程いい人材もいると思うのです。
特に30代ならまだまだ充分働き盛りと言えますので、そのような多くの人材を、存分に生かせるようにしていただきたいですね。