九転び十起き~転んでもただでは起きないアラフィフ独女の仕事珍道中日記~

大したキャリアもなく、お金持ちでもないのに、とにかく呆れるくらい仕事を転々としている、40代後半女の赤裸々な仕事や転職にまつわる話を綴っていきます(こんな人もいると言うことで💧)。現在は派遣で働いています。

パワハラ

この、○○ハラと言う言葉、最近やたらと聞くので言いたくないけど、このパワハラについては、私自身も経験があり、かなり怖い思いをしたので、少し書いてみようと思います。

私が社会人として入社したのは、昭和の末期。
まだ当たり前にセクハラパワハラがあった時代です。
怒鳴られて叱られて当たり前。
更に一部の年配男性社員は、悪気なく女性社員の体を触る(胸やお尻以外も含む)のは日常茶飯事。
今では考えられませんが、職場(しかも紙を扱ってる会社なのに)でタバコを吸ってる人もいましたし。
よく言えば自由、悪く言えばパワハラが当たり前に横行している時代でした。

しかも私たちの子供時代って、親や周りが叱って当たり前。
サザエさんのカツオくんのように、いつも叱られてばかりのやんちゃな子供が当たり前にいました。
なので、そう言うのに慣れてる世代と言えるでしょう。

更に、部活でも「水分補給禁止」とか、地獄のトレーニング(いわゆるシゴキ)が当たり前に行われていました。
中学時代、厳しいと言われているとある運動部に所属していた私は、廊下で先輩に会うと90度で礼をしなければならないと言うルールがあったりして、他の子たちから気の毒がられていました。
今こんなことをすると、明らかに問題になりますよね(当時でもこの状態は異質に見られてましたから)。

そのせいか、特に叱られたり厳しくされても「当たり前」と思って過ごしてきました。
現に当時の上司から、「厳しくするのは、お前のため」と言われていて、素直に「そうなんだ」と思い込んでましたし。その上司は確かに厳しかったけど、ちゃんと育てて面倒見てくれたので、今では感謝してますけど、本当に陰でこっそり泣いた程よく叱られましたもの。
今では「パワハラ」と言われるかもしれません。
でも、昭和のパワハラって、結構分かりやすかったし、周りも当たり前という雰囲気があったし、今みたいに心を病む人が少なかったように思います。

それが、いつからなんだろう、心を病む人が増えて、ちょっとしたことでパワハラと訴える事が増えて、加害者、被害者とも生きづらくなってきてるのは。
多分平成に入って、しばらくしてからかな。西暦で言うと2000年を迎えた頃あたりかと。

その後私は初めて勤めた会社を辞めて、次々と仕事を転々としますが、ここで正真正銘のパワハラに2回遭うこととなります。
1度目は、配属された職場の女の先輩に。
この方、バリバリ仕事が出来て、周りからも頼りにされている方でした。
それ故に結構気が強く、気に入った人とそうでない人で態度が変わると言った面もありました。

ここで私は、苦手な事務職として珍しく配属されましたが、案の定悪戦苦闘していました。
本来ならこの女の先輩から仕事を教わらなくてはいけないのですが、本人が忙しいのと、私が駄目なのとで、ほとんど放置されたまま。一応分からないことは聞くけど、イライラしたキツい調子で対応されて、萎縮してしまう。

確かに私が仕事が出来ないのは認めます。しかし、常にキツい口調でダメ出しされてばかりで、肝心の仕事について何も教わることはありませんでした。
結局、他の女の先輩からこっそり教わってましたが、その先輩がいる前だと機嫌を損ねるため、いないときを見計らって。幸い他の方々は私の置かれていた状況を理解していたので、快く教えてくれました。そのお陰で何とか乗り切る事が出来たと感謝してます。

1度上司に相談したものの、「あの人はそう言う人だから我慢して」と相手にして貰えませんでした。
上司や周りにとって、その人は仕事は出来るので、多少キツくてもこっちが我慢してうまくやっていって欲しいのでしょう。
でも、私にはとてもその自信はありませんでした。
更に向いてない事務職としての仕事のストレスも重なり、鬱病寸前の状態に陥りました。

これ以上いても駄目だと思い、僅か半年でこの会社は退職しました。その頃、上司も別件で心を病んでおり、そう言う雰囲気が蔓延した会社でありました。
今思えば、ここが初めて実際に鬱とかを実体験した現場となりましたが、これは2000年代前半の出来事。ちょうど世の中も本格的なパワハラ化が始まったのではないでしょうか。

その後は私自身はパワハラとも縁がなく、更に世間はセクハラはすっかりなりを潜めて、代わりにマタハラとか俗に言う○○ハラ化が当たり前のように世の中に蔓延してきました。

リーマンによる解雇や、ブラック企業に引っ掛かったりなど、更に仕事を転々とする羽目になる私が、2年前まで勤めていた会社があるのですが、ここで2度目のパワハラに遭遇します。

それは勤務初日から感じてました。新たな機械を導入することになり、その助手として採用されたのですが、オペレーターがとても高圧的な態度の人でした。
第一印象は「怖い人」と言う感じ。それでもこの方は誰に対しても同じ態度を取っていたので、そんな人なんだろうな、と思うようにしていました。

この仕事自体は向いていたし、少し経験のある作業だったので、その点は問題ありませんでしたし、オペレーターも仕事さえちゃんとしていれば、特に叱られたりとかはしませんでした。

ただ、ミスしたりはもちろん、自分の中で上手くいかないとき、例えば機械の調子が悪く、なかなか思うように動かない時には、暴言を吐き機械を蹴飛ばしたりなど、知らない人が見たら驚くような行動をする事がありました。
叱るときは、感情をむき出しにして怒鳴る感じ。
私は少ししたらそれには慣れたけど、新たに入ってくる人はそれに耐えられず、私がいた1年半の間に、かなりの人が辞めていきました。長くて3ヶ月、短い人は半日。
半日の人は、お昼ご飯を食べ終わった後、「トイレに行く」と言ったきり黙って帰っていったのです。これにはさすがに驚きましたが。

この方も、1人目の会社の先輩同様仕事は出来る人でした。
ただ、勤務態度にかなり問題があり、職場の人の中には明らかに嫌っているもいました。
私は確かに怖かったけど、仕事に関して妥協できない故なのかなと思っていたし、まぁそれなりに行動パターンも分かってきたので何とかやってこれました。

ところが…そんな私に試練が訪れました。
それは、急に機械を操作して欲しいと言われたこと。
実はこれは、面接時に確認してたのですが、私は機械操作に苦手意識があり、出来れば避けたいと申し出てました。そうしたら、「基本は助手なので、簡単な操作しかさせないので心配なく」と言われていたのです。

恐らく、機械操作担当者が何人か退職して、不足を補うために言われたのだと思うのですが、とても自信がなく、断りたかった。でも、駄目ならその時点で考えるからと、結局操作を教えて貰う羽目に。もちろん指導者はオペレーターです。

すると、思うように機械を動かせない私に、連日のように罵声を浴びせられ、更にそれで萎縮してしまい、ミスをしてますます怒鳴られると言う悪循環の日々。
それでもまだ見捨てようとせず、教えてくれたオペレーターには有り難いと思う反面、申し訳ないと思う気持ちが強かったので、私も何とか一生懸命覚えようと頑張りました。

しかし、そんな生活が1ヶ月程続いた頃、カラダが思うように動かなくなりました。更に体重が激減していきました。それでも、毎日出社拒否になりそうな気持ちを抑えて、会社に行ってました。

私の機械操作はあまり上達しないまま。次第にイライラを募らていたオペレーターがついに爆発しました。明らかに私が悪いのです。
でも、無理なものは無理。
この日を境に、機械操作からは外されました。
それと同時に、オペレーターからも愛想を尽かされてしまいました。無視まではしないけど、態度が一気に冷たくなったのは明らかでした。

これがかなり堪えてしまい、1度目のように心が壊れかけました。
会社を休み、初めて精神科で診察してもらいました。
先生がずっと黙って話を聞いてくれて、出された診断が「初期の鬱」。安定剤と睡眠薬を処方されました。
先生はしばらく休んだ方がいい、と仰ってくれましたが、私の心はもう固まってました。
翌日、上司に退職する意志を告げました。
その時、思わず泣いてしまいました。
上司は「何もしてられなくて済まない」旨の事を仰ってくれました。
この上司はほとんど現場にいることがなく、言葉を交わしたのは数えるほど。こう言われたのも無理ありません。

その後秘かに仕事を探しながら、職場で引き続き働きました。
オペレーターは、私の退職を聞いた後、元の態度に戻り接してくれるようになりました。
何故かは分からないのですが、少なくとも嫌われてはないと思いました。
次の人へ引き継ぎをして、予定通り1ヶ月後に退職しました。
最後に挨拶に行ったとき、オペレーターが「とても感謝してる」旨の事を言ってくれて、泣きそうになったのを覚えています。
あれだけ迷惑をかけたのに、結局駄目で退職することになったのに。更に「もし助手のままだったらずっと続けたか?」と聞かれました。もちろん「はい」と答えました。これは職場の別の人からも聞かれたのですが、助手としては少しは役に立ててたのかな、と。

ここまで書いて、「この程度でパワハラ?甘い甘い」と思われた方もいるでしょうし、「分かります」と同情してくれる方もいるかもしれません。でも、この2件ではかなりのダメージを受けました。
そのお陰で、多少のことには動じない自信は…うーん、どうなんでしょう。
でも、出来ることなら心を病む前に、その場から去るという選択も大切だと思います。
我慢して取り消しがつかなくなる前に、早めに対処する。
幸い私は、寸前で事態を悪化せせるのを防ぐことが出来ました。

日本人は我慢が美徳とされていますが、我慢が事態を悪化させてしまうパターンをよく聞きます。
そして、社会に復活できずに苦しんでいる人たちが数多くいます。

そして、平成の若者は私たち昭和の人間と違って、叱られたり怒鳴られたりするのに慣れていません。周りに叱る大人が減っているから。
親や教師でさえ下手に叱ると、クレームになる生きづらい時代になりました。
その結果、ヤワな人間が、悪く言うと我慢の出来ない人間が増えてきています。

最近増えている幼児虐待などがいい例です。
子どもが思うようにしてくれないだけでイライラして手を出す。
子どもなんて思うように行かないのが当たり前なのに。
それが分かっているから子どもを産みたくない、育てたくない人が増えているのではないのでしょうか。でも、安易に産んで殺すよりは、例え少子化が進んだとしてもまだマシだと思います。

少子化対策と上辺だけで仰るよりは、やはり人間として最低限の厳しさや思うようにいかない悔しさを子どもに覚えさせる事も大切なのかもしれません。 
それは親にも、です。

最近は些細な事もパワハラ認定されているとか。
例えば、休みの日何してたの?と聞くだけで、とか。
うーん、確かにその質問嫌だけど、パワハラかと聞かれたら??ですね。
そんなこと言われたら、何も言えなくなっちゃう。

嫌なことは全てパワハラで処理されてしまう世の中になるのでしょうか??
でも、パワハラは絶対なくならないと思います。
どの会社にも常に怒鳴ってたりする人や感情のままキツい言い方する人いませんか??
そう言う人って、おそらくは直らないと思います。
人間、そんな急に丸くならないですって。

なので、こちら側もそう言う人だと認定して、最低限の関わりを持つ術を身に付けなくてはならないと思うのです。
ただ、件のオペレーターのように誰に対してもそんな人の場合はまだいいのですが、1人目の女性社員のように人によって態度を変える人(女性に多い)、あとは1人またはターゲットを絞って理不尽に怒鳴る人(これは明らかな、たちの悪いイジメ)だと事態は違います。
無理に気に入られるか、開き直ってやり過ごすか、「やーめた」と抜け出すか。こうなったら我慢は禁物。明らかに相手に否がある場合は、無理をしないようにしましょう。

あと、もし周りにに相談できる人がいたらするのも1つの方法です。
ただ、人を選ばないといけないので、人選は慎重に。
私は人に相談するのが下手なので、そこは反省してます。

今の職場は、パワハラまがいの事は今のところありません。
ただ、平均年齢が高い故、口調のキツい人たち(特に女性)の率が高いのは否めません。慣れたけど、時々嫌な気分になることも。
あと、事務所内ではパワハラまがいの事があるみたいで、時々お昼の事務員さんたちの話題に挙がってます。
前職である程度の免疫が出来てるせいか、多少のことでは動じなくなっている…かな??
ただ、それより仕事量がかなり少なくストレス溜まってますが。
働くって大変だわ😰